朝から頭が痛いと思ったら、午後に天気が崩れた。体が先に反応する理由

朝起きた時点で頭が重い。特に理由も思い当たらない。そう思って過ごしていたら、午後になって雨が降り出した。この経験がある方は少なくありません。天気予報を見る前に体が知っていた、という状態です。これには理由があります。
天気が崩れる前に症状が出る理由
体が先に反応するのは、気のせいでも思い込みでもありません。天気の変化と気圧の変化に、時間差があるからです。
雨が降るという現象は、低気圧が近づいた結果として起こります。ただし低気圧が近づいた瞬間に雨が降るわけではありません。まず気圧が下がり始め、その後に雲が厚くなり、さらに時間が経ってから雨として降り出します。
つまり気圧の低下は、雨よりも先に起きています。数時間から半日ほど先行することもあります。
体が反応しているのは、雨ではなく気圧のほうです。だから空が晴れていても、気圧が下がり始めていれば症状が出ます。本人からすれば「天気は良いのに頭が痛い」という状態ですが、体は正確に変化を捉えています。
天気予報より当たると感じるのは、この時間差が理由です。予報は雨が降るタイミングを伝えますが、体は気圧が動き始めたタイミングで反応しています。
気圧の変化を捉えている場所
気圧の変化を感じ取っているのは、耳の奥にある内耳という場所です。
内耳には、体の傾きや回転を感じ取る仕組みがあります。平衡感覚を保つための器官です。ここに気圧の変化を捉えるセンサーの働きがあることが指摘されています。
気圧が下がると、この情報が脳へ送られます。脳は受け取った情報をもとに、体の状態を調整しようとします。この調整を担当しているのが自律神経です。
問題は、この反応の大きさに個人差があることです。同じ気圧の変化でも、大きく反応する方とほとんど反応しない方がいます。反応が大きい方は、わずかな変化でも症状として出てきます。周囲に「天気で頭が痛くなる」と言っても伝わりにくいのは、感じ方そのものが違うためです。
自律神経が関わる仕組み
気圧の情報を受けた自律神経は、体の各所を調整します。ここで頭痛やだるさとして出てくる経路があります。
自律神経は血管の太さを調整しています。気圧が下がると、体にかかる外からの圧力が減ります。この変化に合わせて血管の状態も変わります。血管が広がれば周囲の神経が刺激され、痛みとして感じられます。
同時に、自律神経は活動と休息の切り替えも担当しています。気圧の変化に対応するために体が緊張状態に入れば、休息への切り替えが遅れます。だるさや眠気として出るのはこのためです。
そして自律神経は、自分の意思では動かせません。気圧が下がっても反応しないようにする、ということはできない仕組みになっています。天気に振り回されるのを気合いで防ごうとしても、届かない場所で起きている反応だということです。
放置するとどうなるか
天気による不調は、天気が回復すれば治まります。そのため様子を見ているうちに何年も経っている方が多くいます。
ただし、反応する範囲は変わっていきます。最初は大雨や台風のときだけだったものが、少しの曇りでも出るようになる。半日前だった反応が、二日前から始まるようになる。こうした変化を訴える方は少なくありません。
自律神経が過敏な状態のまま長く経過すると、変化に対する反応そのものが敏感になっていきます。加えて、首や肩の緊張が積み重なれば、気圧の変化を受けたときに症状が出やすい状態が常にできあがります。
九月に入れば台風と秋雨が重なります。さらに秋が進めば朝晩の寒暖差が加わります。気圧と気温の両方に対応する時期に、反応が過敏なまま入るかどうかで負担がまったく変わってきます。
今日からできること
耳の周りを温めてみてください。
内耳が気圧の変化を捉える場所であることは先に述べた通りです。耳の周囲の血流が滞っていると、この場所の状態も不安定になりやすいと考えられています。
蒸しタオルを耳にあてる、湯船に浸かる、髪を乾かすときに耳の後ろまで温める。どれでも構いません。特別な道具は必要ありません。
気圧が下がりそうな日の前に行うのが理想ですが、症状が出てからでも構いません。毎日の習慣にしておけば、変化が来たときの反応が穏やかになることが期待できます。
なお、頭痛の程度が強い場合や、これまでと様子が違う場合は、まず医療機関で診てもらってください。そのうえで異常が見つからなかった不調については、体の面から整えていくことができます。
当院では頭痛と自律神経に絞って対応しています。天気のたびに予定を組めない日が続いているなら、一度ご相談ください。まずはお気軽にご連絡ください。


