台風は遠いのに体調が悪い。停滞する低気圧が長引かせる不調

台風が来ているというニュースは見るけれど、自分の住んでいる場所は台風から遠く離れている。それなのに頭が重い、だるい、何日経っても抜けない。天気予報を見ても直撃するわけではないのに、体だけがずっとつらい。この状態には理由があります。
台風本体が来なくても影響は届く
今、台風24号は沖縄や奄美の周辺にあり、動きが遅くなっています。関東からは遥か遠くです。
それでも本州に影響が出ています。台風の北上に伴って秋雨前線が本州付近へ南下し、台風周辺の暖かく湿った空気が前線に流れ込むことで雨雲が発達するとされています。台風の動きが遅いことに加え、前線も本州付近に停滞するため、来週前半にかけて断続的に大雨となるおそれがあると報じられています。
つまり、台風そのものは遠くにあっても、その存在が本州の気圧配置を動かしているということです。
天気予報で台風の進路だけを見ていると、自分の地域は関係ないように思えます。ところが体は、進路とは別の形で影響を受けています。ここに、この時期の不調が理解されにくい理由があります。
長引くことが体にこたえる
台風による不調を考えるとき、見落とされやすいのが期間の問題です。
短時間で通り過ぎる台風であれば、気圧の変化も一時的です。つらい時間はあっても、過ぎてしまえば回復に向かいます。
ところが低気圧の影響が数日にわたって続く場合は事情が変わります。体は変化に対応するために調整を続けます。その状態が何日も続けば、休むタイミングを失ったまま消耗していきます。
台風が停滞し、前線も停滞する。この組み合わせが今週から来週にかけて起きようとしています。単発の台風より、こうした居座り型のほうがつらいと感じる方は少なくありません。
気圧を捉える場所と自律神経
気圧の変化を捉えているのは、耳の奥にある内耳という場所です。
内耳には体の傾きや回転を感じ取る仕組みがありますが、ここに気圧の変化を捉えるセンサーの働きがあることが指摘されています。気圧が動くと、この情報が脳へ送られます。
情報を受けた脳は、体の状態を調整しようとします。この調整を担当しているのが自律神経です。血管の太さを変え、血圧を調整し、活動と休息の切り替えを行う。すべて自動で進められています。
問題は、この調整が長期間続いた場合です。数日にわたって調整を要求され続ければ、切り替えそのものが鈍くなっていきます。だるさが抜けない、寝ても回復しないという状態は、この消耗の結果として出てきます。
そして自律神経は、自分の意思では動かせません。休もうと思って休まるものではなく、気にしないようにしようと思って反応が止まるものでもない。意志の届かない場所で起きていることです。
放置するとどうなるか
天気による不調は、天気が回復すれば治まります。そのため様子を見ているうちに何年も経っている方が少なくありません。
ただし、この時期は回復のタイミングが取りにくくなります。九月は台風の季節が続きます。ひとつ抜けても次が来る。その合間に秋雨前線が停滞する。休める期間が短いまま、次の負担が乗ってきます。
さらに秋が進めば朝晩の寒暖差が加わります。体温調整も自律神経の仕事です。気圧への対応が終わらないうちに気温への対応が始まれば、負担は重なる一方です。
夏の疲れが秋まで残る方が多いのは、この連続性が理由です。ひとつひとつは乗り切れても、切れ目なく続くことで抜けなくなります。
今日からできること
耳の周りを温めてみてください。
内耳が気圧の変化を捉える場所であることは先に述べた通りです。耳の周囲の血流が滞っていると、この場所の状態も不安定になりやすいと考えられています。
蒸しタオルを耳にあてる、湯船に浸かる、髪を乾かすときに耳の後ろまで温める。どれでも構いません。特別な道具は必要ありません。
そして今回のように、天気が長引くと分かっている場合は、来る前に行っておくことをおすすめします。始まってから対処するより、始まる前に整えておくほうが負担は軽くなります。
なお、頭痛の程度が強い場合や、これまでと様子が違う場合は、まず医療機関で診てもらってください。そのうえで異常が見つからなかった不調については、体の面から整えていくことができます。
当院では頭痛と自律神経に絞って対応しています。長引く天気のたびに予定を組めない日が続いているなら、一度ご相談ください。まずはお気軽にご連絡ください。


