ゲリラ豪雨のあとに頭が痛い。急な天気の変化が体に効く理由

さっきまで晴れていたのに、空が暗くなったと思ったら激しい雨。近年こうしたゲリラ豪雨が増えています。そして雨が過ぎた後、頭が重い、だるいという状態になる方が少なくありません。台風のときとは違うつらさを感じている方もいます。これには理由があります。
ゲリラ豪雨が体にこたえる理由
ゲリラ豪雨がつらいのは、変化の速さにあります。
台風や前線による低気圧は、数日かけて近づいてきます。気圧の低下もゆるやかで、体には対応する時間があります。不調は出るとしても、じわじわと始まることが多くなります。
一方でゲリラ豪雨は違います。急激に発達した積乱雲によって、短時間のうちに気圧が大きく動きます。数十分の間に変化が起きることもあります。体が対応する準備をする前に、変化だけが先に到達している状態です。
同じ気圧の低下でも、ゆっくり下がるのと急に下がるのでは、体への負担がまったく違います。ゲリラ豪雨のあとに強い不調が出るのは、この速さが理由です。
気圧を感じ取っている場所
気圧の変化を捉えているのは、耳の奥にある内耳という場所です。
内耳には、体の傾きや回転を感じ取る仕組みがあります。平衡感覚を保つための器官ですが、ここに気圧の変化を捉えるセンサーの働きがあることが指摘されています。
気圧が下がると、この情報が脳へ送られます。脳は受け取った情報をもとに体の状態を調整しようとします。この調整を担当しているのが自律神経です。
問題は、変化が速すぎると調整が追いつかないことです。血管を締めるべきか広げるべきか、体が判断する間もなく次の変化が来る。この混乱した状態が、頭痛やめまいとして表面化します。
夏は条件が重なる
夏のゲリラ豪雨がとりわけつらいのは、負担が二重にかかるからです。
冷房の効いた室内と、外の暑さ。この温度差にも自律神経が対応しています。体温を一定に保つために、血管を広げたり締めたりして熱の放出量を調整しています。夏場はこの調整が一日に何度も繰り返されています。
そこにゲリラ豪雨による急激な気圧変化が加わります。気温差への対応と気圧差への対応が、同時に自律神経へ要求される状態です。
さらに、夏は睡眠の質も落ちやすい時期です。熱帯夜が続けば、体を回復させる時間そのものが削られます。負担が増えて回復が減る。この組み合わせが、夏の頭痛が長引く理由になっています。
放置するとどうなるか
ゲリラ豪雨による不調は、雨が過ぎれば治まることが多いため、様子を見ているうちに何年も経っている方が少なくありません。
ただし、反応する範囲は変わっていきます。最初は激しい雨のときだけだったものが、少しの天気の変化でも出るようになる。自律神経が過敏な状態のまま長く経過すると、変化に対する反応そのものが敏感になっていきます。
加えて、夏の疲れは秋まで持ち越されます。九月に入れば台風の季節が本格化し、その後は朝晩の寒暖差が加わります。気圧と気温の両方に対応する時期に、疲れが抜けないまま入ることになります。
夏の不調を夏のうちに整えておくかどうかで、その後の数か月が変わってきます。
今日からできること
耳の周りを温めてみてください。
内耳が気圧の変化を捉える場所であることは先に述べた通りです。耳の周囲の血流が滞っていると、この場所の状態も不安定になりやすいと考えられています。
蒸しタオルを耳にあてる、湯船に浸かる、髪を乾かすときに耳の後ろまで温める。どれでも構いません。特別な道具は必要ありません。
夏は湯船を避けてシャワーだけで済ませる方が増えますが、体を温める機会が減ることは自律神経の切り替えにとって不利に働きます。暑い時期こそ、意識して温める時間を作ってみてください。
なお、頭痛の程度が強い場合や、これまでと様子が違う場合は、まず医療機関で診てもらってください。そのうえで異常が見つからなかった不調については、体の面から整えていくことができます。
当院では頭痛と自律神経に絞って対応しています。夏の不調を秋まで持ち越してしまう前に、一度ご相談ください。まずはお気軽にご連絡ください。


